■□ムーンライトエクスプレス□■
「で……俺に何をしろと?サンタにオラの元気をわけてあげて! みたいな?」
 
厳しい目付きで俺を睨む美少女。……うわぁ……オラ、ゾクゾクしてきたゾ!
 
「そもそも……何でよりによってクリスマス前に隕石が落ちろなんて願うのよ。楽しい行事じゃない」
 
なんで……と聞かれればそりゃあやっぱり、
 
「んー……彼女いないから……?」
 
使い魔の表情は驚きからすぐに呆れに変わる。コマ割みたいで面白い。
 
「呆れた……」
 
 うわ、こいつ言葉にもしやがった。言葉には言霊がやどってもっと呆れるだけだぞ!と忠告したい。
 
「そんな理由で地球の滅亡を願うの?」
 
「ぬ……」
 
カチンときた。
 
「あのな……これくらい全世界で軽く二十億人は思ってるぞ。この歳になったらクリスマスプレゼントだってサンタから貰えないしな。一緒に過ごす奴が居ない人間にとっちゃクリスマスなんて一年に一回の外出禁止デイみたいなもんだ。カップルだらけでムカつくわクリスマスソングは欝陶しいわ知り合いからは哀れみの目で見られるわ……隕石くらい落ちなきゃ割に合わん! それに十歳の時ウチにサンタこなかったんだが? なんで? 職務怠慢じゃね? 隕石でも止めてたの?」
 
 一気にまくし立てると目の前の美少女は困った顔をして俯いていた。
 
……少し言いすぎたかな……どげんかせんといかん。
そう思って声をかけようとした時、サンタの使い魔は勢いよく顔をあげた。
 
「わかったわ!」
 
うぉい!びっくりした……何がわかったとですか?
 
「私があなたと付き合ってあげる!」
 
 
「……………………………はい?」
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