スイートルームの許婚
私はテレくさいけど、愛斗の方を振り返る。



「ゆ、由可奈!?」



愛斗は私の顔を見るまで、私だと気づいてなかった様子。



「お前…どうして…ウェイトレスの制服を?」


「ジャージだとマズいから…」


愛斗は私を強引にホテルの奥のバックヤードに連れ込んだ。



「ジャージは確かにマズいが…そのウェイトレスの制服もマズい。柱の影に隠れてるウェイトレスを見たら、お客様が不思議に思うだろ?」



愛斗の言う通りだけど。



ホテルの中で小説のネタを探すのにはいいんだけどなぁー。






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