新選組にタイムスリップ!?
ガラっと勢い良く開かれた扉の奥には、見たことの無い人達が私を見ている。
(って、見たこと無いのは当たり前だよ…)
一人、ハァ、と溜息を吐く私。
何で私が、新選組に捕まらないといけないの…?
そういえば…、あの刀は…!?
ハッと我に返った私は、部屋を見渡し、刀を探した。
「ブハッ!」
すると、いきなり新選組の方、少数が笑い出した。
「なんつー、百面相だよ、お譲ちゃん…」
「え…?」
「哀しげな表情になったり、驚いた顔になったり…。はぁー、面白ぇ!」
状況が読み込めた私は、顔が火照っていくのが分かった。
「佐之、平助、笑うのはその辺にしておけ」
キリっとした顔立ちの男性に言葉を掛けられ、2人はすぐに黙った。
そして、その男性は私に視線を向ける。
「お前、名前はなんつーんだ」
思いもよらなかった問い掛けに、少し戸惑った。
「あ…、藍沢…千夏…です…」
「千夏…か…。お前、何者だ。見慣れねぇ格好して」
そこで私は、自分が置かれている状況に気が付いた。