手を伸ばせば、届く距離まで。



俺は…はやくケリをつけなければいけない。


久野のために、真樹のために


「…寝るか。疲れたし」


「ああ。そうしよう」


照れ隠しをしようとする久野は、とても素直な人間だと言おうとしたが


あまりにも彼は短気なので、言わないことにした。


ただ…ありがとう。


背中に、そうつぶやいた。



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