手を伸ばせば、届く距離まで。



と、悩みに店員さんが困ってきたところで、


「友達の誕プレ探してるんです!喜ばせられるものって、ありますか?」


華織だ。


口下手な俺の前に出て、いつもの笑顔で店員さんに答える。


店員さん…申し訳ない。


「わかりました。では、こちらなどいかがでしょう?」


案内をする後ろで、俺は少し気落ちする。


中学3年にもなって…ありえないよな。



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