手を伸ばせば、届く距離まで。



イスに座る。


「もう関わりは持たねえから安心しろ」


「……………」


そんな約束だった。


だったけど、それは俺と華織にとって望まないこと。


でも真樹にとって、無理強いとなるかもしれない。


「…俺、いさぎよく諦めるからさ」


そんなふうに


爽やかな顔、しないでくれ。


まだ終わってない。


“友達”は終わらないんだ。



< 231 / 557 >

この作品をシェア

pagetop