手を伸ばせば、届く距離まで。



――――――



翌日、真樹が家に来た。


「おーい圭…って、起きてる。めずらしーっ」


感嘆の声を上げ、部屋に正座する。


俺はもう制服を着ていた。


起きるのは大変だったけど…今日は真樹の誕生日なんだ。


こんな日くらい、な。


「真樹、誕生日おめでとう」


「…あ。俺、今日誕生日か」



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