手を伸ばせば、届く距離まで。
あわてて曲がり角に隠れた。…やっぱり
「…いけるわけない…」
あたしなんかより、華織さんの方が真樹の支えになる。
仕事ほっぽりだして、わらわも悪よのう…
…お兄ちゃん、何かあたし、変だなあ。
真樹が放っておけなくて、気になってしょうがない。
けれど、圭を見てしまったら、想いが溢れ出しそう。
…分からない
生半可な気持ちが、あたし自身腹が立つ。
もう、何で…
…真樹の力になれないのぉ…!!