生まれ変わってもキミが好き【完結】
「おまえが、『柏木リン』なんじゃないかって、感じ始めてんじゃねーかなって」
「な、なんでそう思うの? あたし、気をつけてるよ?」
「焦んなよ。なんとなくそう思っただけ。なんつーか、日下がらしくなくしつこく聞いてくるってのが、引っかかってさ……」
呟いて、ごくりとコーヒーを飲む芽衣子。
あたしは黙って、続く言葉を待った。
ぎゅっと握った手の内側に、汗がにじむ。
「昔から、あいつが必死になんのって、リンのことしかねーからさ。だから、なんとなくそう思ったんだ」
そう苦笑いする芽衣子。
あたしは笑えなくて、きゅっと自分の唇を噛んだ。
芽衣子には、これまでのことを色々聞いた。
あたしが死んだあと、『るいち』がサッカー部を辞めて、あまり学校に行かなくなったこと。
高校も、『るいち』にしては随分レベルの低いところに入って。
そこでも学校はサボリがちで、良くない連中と付き合うようになったらしいこと。