生まれ変わってもキミが好き【完結】

お墓を出て、バス停までのんびりと歩く。


喪服の芽衣子の横に、水色の7分丈サロペットのあたしって、変な組み合わせだよね。

芽衣子も墓参りって言ってくれれば、一応自分のお墓でも、制服で来たのに。




「リン。誕生日プレゼント何がいい?」


「えっ? くれるの?」


「あったり前だろ。イマドキの中学生って何が好きなんだ?
っつーか自分が中学生ん時も、何にハマってたか覚えてねえなあ」


「あは。芽衣子はメイク道具命じゃなかった?」


「そりゃ今も変わってねーな」




確かに、芽衣子昔よりも化粧濃くなってるもんね。


前世じゃあたし、すっぴんだったけど、いまはちょっとだけ化粧してる。

でもそこまで興味があるわけじゃないしなあ。




「欲しい物とか、思いつかないや。芽衣子にもらえるなら、なんだって嬉しいよ」


「んじゃ、うちのブランドの服一式にすっか!」


「えっ! で、でも芽衣子のとこって、けっこう大人向けじゃなかったっけ? 綺麗めで、カッコイイ感じの」




OLさんとか、女子大生とかが読む雑誌で、よく取り上げられてるって聞いて、その雑誌買ってみたんだよね。

これが芽衣子の働いてる会社の洋服か~って、なんか感動したんだ。


とてもじゃないけど、あたしみたいな子どもが着て似合う感じじゃないよ。

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