生まれ変わってもキミが好き【完結】
「やだ。どうして凛ちゃんが謝るの? あの時の琉一の様子がおかしかったから、気になってただけなのよ」
そう言いながらため息をつく皐月さん。
見ていられなかった。
どれだけ日下先生を想っているか、伝わってきて。
彼女にとって、あたしの存在は悪いものでしかないって自覚させられて。
「あの日はね、琉一にとって、特別な日だったのよ」
「特別……?」
「そう。大切な人が、亡くなった日」
ぎくりとした。
あたしの命日だってこと、皐月さんは知ってたんだ。
「琉一には幼なじみがいたの。あなたと同じ、『リン』て名前の子。
琉一はいまでもその幼なじみを、大切に想ってる。……大好きだったのよ」
「大好きって……。日下先生が、そう言ったんですか?」
「いいえ。琉一は1度も言ったことはないわ。でもわかる。
出会った頃は、その子の死を受け入れられずに苦しんでいた。周りから、人が変わったようだって言われるくらいにね」
それは芽衣子からも聞いた。
でもあたしには、その時の『るいち』が想像できない。
だってあたしの存在が、『るいち』にとってそんなに大きなものだったなんて、感じたことがなかったから。