恋しても、愛しても、夢は見ないから
心臓がやたらと煩く響く。
煙草をもて余した手は
体温を失って冷えきっていた。
”忙しい”理由を知りたい、
そんな気持ちはあってはならないんだ。
もうこれ以上、彼女との距離を
縮めてはいけない。
まるで目に焼き付けるかのように
彼女を見つめていた。
携帯を操作してるうちに
顔が優しく変化した。
彼女のことをよく知ってるわけではないけれど、彼女は普段は周囲を寄せ付けないような雰囲気がある。