私と彼の一週間
「・・・大丈夫」




「颯・・・・」




颯人は、ずっと頭を撫でてくれる。
私が落ち着きを取り戻すまで。
その間も、着信は鳴り続ける。




「・・・・・貸して、携帯」




「鈴ちゃん?」




「・・・・・出て、話してみるから」





颯人は、一瞬驚いた表情を見せたがすぐに微笑んで携帯を私の手に。
携帯が、私の手に渡った瞬間。
さっきよりも、力強く抱き締めた。
恐る恐る、通話ボタンを押す。




「・・・も・・・もし・・もし・・・」




・・・・久しぶりに、この携帯で誰かと話すな・・・。
携帯を耳にあてる。




「あぁ・・・・やっと出てくれた・・・・」




声の主は、男だった。
・・・・・声を聞いた感じでは、ヤクザとかそういう怖い人だはなさそう。
この人が・・・・数年前から私に電話をかけていた人・・・・。




「・・・ぁ・・・あなたはっ・・・・誰・・・なんですかっ・・・・!?」



声が思わず震える。
目の前では、ずっと颯人が抱き締めてくれているのに。
それなのに、不安で仕方ない。



「・・・・三滝」
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