ホストーカー 【完】
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目を覚ますと
そこは真っ黒の世界でした。
「…何処だここ。」
上半身をお越し、キョロキョロと周りを見渡してみても暗すぎて何も見えない。
ゾォッ……
背後から人の気配を感じ、恐る恐る後ろを振り向いた。
「おはようございます美麗様。ここは麗羅様の寝室でございます。」
「びっ、びっくりした。」
「すみません。驚かすつもりはありませんでした。」
「取り敢えず、電気付けて!」
パチッとスイッチを押す音が聞こえ、同時に部屋中が蛍光灯の光で照らされた。
それでもやっぱり、この部屋は真っ黒だった。
黒塗りの床と壁に黒の家具。
「麗羅様は黒がお好きですから。」
「…ふーん。」
それ以外に返しようがなかった。