spiral
「…。」俺は手紙を握りしめた
…嫌って言うほど伝わってきた
夏蓮さんと…徹さんの思い
「大地…。」
「…大丈夫か?」
二人の言葉に俺はゆっくり頷いた
「ありがとうございました。」
じいさんは悲しそうに頷いた
「…あんたに会えたおかげで、俺の両親の思いも知れた。
恨んじゃいないって言ったら嘘になるけど…それでも、知れてよかった。」
ずっと、真っ白だった思い出
俺の記憶の中に存在しなかった、両親
だけどどこか、気持ちがスッキリした気がするんだ
「俺のやるべき事も、ハッキリ分かった。
天使とか、魔物とか人間とか…そんなのは関係ない。
俺は…徹さんが…父さんが愛した地上を護る。」