小さな願い


「今日帰れる?」

「わり、今日は無理

どうしても早く行かなきゃいけねぇから」





バイトを始めて今日が初めて美咲と

帰れない日だった

何度も謝る俺に美咲は笑顔で気にしないで

って言ってくれた




「ちわ~っす」

「亮、悪いな

彼女さん大丈夫だったか?」





話しかけてきたのは例の知り合いの

浦田





「許してくれたんで大丈夫っす」




年上だしここでは先輩だから一応

敬語は使っていた

本人は気にするなって言ってたけどな




「お疲れ

もう帰っていいぞ~」

「お疲れさまでした」




バイトが終わって

制服に着替えて携帯を見ると着信があった

それは美咲からだった
< 10 / 18 >

この作品をシェア

pagetop