とある夢追人の物語
最初の夢、歌手
一番最初に某大手のオーディションを受けた。


そこは女優も歌手もタレントも世に出している所。


履歴書の審査は通過して面接にかかった。


面接にはお偉い様方が並ぶ。



5人くらい集団で前に出て端から順に1人1人違う質問を向けられた。


私は、履歴書に「泣き真似が得意」と書いたのでその質問をされた。


「どういう時に泣き真似するのかな?」


事前に質問を考えていたわけではなくて多分、泣き真似をしてくださいと言われると思っていたから、咄嗟に


「買って欲しい物がある時に…」


って答えると
審査員が笑った。

「ですってお母さん。」

と、会場の後ろの母親達が座る場所に呼びかけた。


そんな事もあって合格…ってなったがその後レッスン料が必要で、その上にはいけず。


なにをしたか、間もなくして学校の前で一枚のハガキを配っていた。


それが、ダンススクールのチラシだった。
勿論、月15000円もするしうちの家はそんなに金持ちでもない。


最初は家族全員が「いいよ」とは言わなかった。


でも、本気でやりたいと伝えてなんとか家族の了承を得て通った。


ダンス、歌、モデル、女優全てを学べる所

自分で選択してレッスンを受ける


その時まで私は、
"目立ちたい"って気持ちがあったのだと思った。

"自分は完璧にできる"



そう考えていたと思う


その考えは間違え。


ダンスのレッスン時

自分より出来る人が何十人もいた。

そして、自信を持っている。

嫌な言い方かもしれないけど
自分の事を自慢にできてみられるのを恥としてない堂々としている人たちがいた。


私は、"何かが違う"


そう思った。


人前に出て歌う事は恥ずかしくないはず…


でも、ダンスを踊る姿が醜くみえた。

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