竜王様のお気に入り
ハクリュウは、能力をほぼ全てコウリュウに託してきた。

龍で有ることそのものを、と言ってもいいのかもしれない。

それは即ち…。

『人間になった』

を、意味するのだと思われた。

ハクリュウは、人間界行きを決意した時から、こうなる事を望んでいたのだろう。

龍は生気を得て生きているが、人間は食物を得て生きる。

腹が空く感覚をハクリュウは今、体感している真っ最中であった。

「そうだわ!
家にヤヨイ姉様が好きだった
“かすていら”があるの。
着いたらお茶にしましょうね」

嬉しそうにキサラギはヤヨイとハクリュウを見た。


< 261 / 279 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop