竜王様のお気に入り
ヤヨイはキサラギの申し出に満面の笑みで応える。

「かすていら!食べたいわ!」

話が見えない事に、ハクリュウは漆黒の瞳を少し曇らせたが、ヤヨイが喜んでいる姿を見て何も言わずにいた。

「かすていらってね、ハクリュウ。甘くて、フワフワだけど、しっとりとしていて。とっても美味しい物なのよ。」

ヤヨイは自分の腕をハクリュウの腕に絡めてそう言った。

「そう」

何の事かよく分からないハクリュウは短く、でも優しく頷いた。


歩き始めて程なく、こじんまりとした木造の小さな家が見えた。

「さぁ着きましたよ。入って下さいな。」

キサラギは扉を開けて、中へ入るように促した。


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