竜王様のお気に入り
少し考える素振りを見せて、ヤヨイは不安な瞳をハクリュウに向けた。


「この後、私はどうなるの?
姉様は?
私は、巫女じゃないのよ・・・。」


潤んだ瞳がハクリュウを見上げる。


「ヤヨイは俺の側で、俺と一緒に暮らすんだ」


ハクリュウは、波打つヤヨイの髪を優しく撫でた。


「そうだよね・・・。
私はハクリュウの食事だもんね。」


ヤヨイは、自分を納得させるように呟いてから、また疑問を口にした。


「でもハクリュウ。
何度も聞くけど、姉様じゃなくて平気なの?
本当の巫女は、姉様なんだよ。」


ハクリュウは少し困った顔をしたのだが、すぐに答えを出してくれた。


「俺がいいんだから、いいんじゃない?」

< 60 / 279 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop