竜王様のお気に入り
ヤヨイは身支度を整えると、ベットから下りて床の上にちょこんと正座する。


「ハクリュウ。
さっきの話を詳しく教えて下さい。
お願いします。」


律儀にも三つ指をついて、ヤヨイは丁寧におじきをした。


「う~ん・・・。
ヤヨイのためならと思うけど、話すの面倒くさいんだよな。
でも、かといって、コウリュウ呼ぶのもなぁ。
あいつ絶対、ヤヨイに興味持ったぞ。
危険は避けるに越したことはない。」


呟きながら、ハクリュウも優雅な動作でベットから下りて、コウリュウが来た時に座っていた白い椅子に腰かけた。


「・・・?」


ヤヨイはハクリュウの言葉に、ちょっとした違和感を覚えた。


『私のため?』


「どうした?ヤヨイ。」


小首を傾げたヤヨイを見て、ハクリュウはどうやって話を進めようか考えていたのを中断した。

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