アラサーだって夢をみる【12/23番外編追加】
呆然としている私に構わず、三神さんはルームウェアのボタンを外していく。
「やめて、ください」
直に肌に触れる感触にやっと声が出せた。
手が自由にならないかと思ったけど、そんなに強く掴まれているわけじゃないのに全然動かせない。
「深夜に男の部屋で、何もされないわけないだろ?」
そんなことわかってたけど。
「こんなの……いや、です……!」
そうよ。
三神さん、既婚者のくせに。
自分の事は後回しにして、抗議しようと口を開いた。
「それに」
「なに?」
耳元で囁かれ、耳朶を舐められて言葉に詰まる。
それでも必死で抗議したのだけど。
「三神さん、奥さんがいるんじゃないんですか?」
くっと笑ったように聞こえた瞬間、唇が触れて次の言葉を遮られた。
「や……っ」
反射的に顔を背けたが、顎を掴まれて舌が入ってくる。