風華の空
「さぁ、質問に答えてもらうぞ!」
2人は中庭に来ていた。
中庭というには少々広い気もするが木漏れ日がとても綺麗な場所だ。
「とりあえず、昨日の怪我はどうした。もう大丈夫なのか?」
わざとではないにしても昨日、冬夜に肩に触れてしまったことを気にしてるようだ。
「あぁ。兄貴が治してくれたから大丈夫だ」
冬夜は純血のヴァンパイアだということを学校では公表していないので、彩都とのことは小さい頃から兄のように慕っているから兄貴と呼んでいることにしている。
「そうか。じゃあ、何であんな怪我をすることになったのか説明してもらおうか」
屋良に生半可な誤魔化しが効かないことは付き合ってきた中で十分理解している冬夜はどうやって話そうか少し悩んでから口を開いた。