ランデヴー
「うぅ……っ、陽介の、ばか……」


私はそこで散々泣いた。


トイレットペーパーをカラカラと巻き取りながら、気が済むまで泣き続けた。



私のことが嫌いになったとか、奥さんのことを裏切れないとか、いっそのことそう言ってくれればいいのに。


私のことを思うが故の別れ話なんて、私は聞く気がなかった。



『絶対に別れたくない』



この時の私の心には、この思いだけが強くあった。
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