ランデヴー
私は止まらない涙などそのままに、軽く背伸びをして自ら陽介と唇を合わせた。


チュッと音を立てて離れた瞬間、再び陽介から狂おしい程に情熱的なキスをされ、私は胸を満たす愛しさに目眩すらした。



「私も。愛してる」


吐息の切れ間に、想いを伝える。



この行く当てのないどうにもならない想いを、何度抱けば救われるのだろう。


いっそ心が壊れてしまえば、この痛みから解放されるのだろうか。



別れを切り出しておきながらその言葉とは裏腹な行動をとる陽介を残酷だと思うと同時に、愛しくてたまらない。


終わりにしなければならないと頭ではわかっていても離れることができないのは、愛故であり、そしてそれは私も同じだった。


陽介の行動も私を愛しているからこその矛盾なのだと、それが痛い程にわかる。



だからこそ、辛い。


辛く、苦しい。



私達はしばらくその場で何度もキスを繰り返し、ただお互いを求めるように抱き合っていた。
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