ランデヴー
「いい……?」


上目遣いに尋ねると「ん」と、陽介は少し照れたように頷く。



白昼堂々と恋人同士のような振る舞いができることが嬉しくて、私は「くっつくと暖かいね」なんて言いながらその腕を握る手にキュッと力を込める。



五合目にはハイキングコースがいくつかあり、私達は比較的なだらかなコースを少し歩くことにした。


足元は思ったよりも綺麗に舗装されていて、これくらいだったら重装備じゃなくても歩きやすい。



取り留めのない話をポツポツとしていると、私は陽介が時々物思いに耽っているような様子に気が付いた。


そして、今日会ってからのことを思い返してみる。


もしかしたら陽介が考え込んでいるのは、これが初めてではないかもしれない、ということに思い当たったからだ。



私はとにかく浮かれていたから自分のことばかりだったが、こうして自然に身を任せて静かに時の流れを感じていると、所々に思い当たる節があった。


その考え事の内容が私とのことなのか、それとも関係のないことなのかはわからないが……どこか違う所を見るような物憂げな表情を浮かべる陽介を、少し遠くに感じる。
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