ランデヴー
「陽介?」


そう下からその顔を覗き込むようにして呼びかけると、陽介は「ん?」と慌てて取り繕ったような表情を浮かべて微笑んだ。



「何か……あったの?」


「何もないよ、何で?」


「何で、って……考えてるような顔、してたから」


「あ……いや、ちょっとぼーっとしてた。ごめん」


「そっか……」


陽介がそう言う以上納得したフリをするしかなくて、私は深く考えるのをやめた。



今日はもう、あまり込み入ったことは考えたくない。


何も考えず、陽介と2人の時間を楽しみたい。


そう思ったから。
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