ランデヴー
そんなことをしたら、何か罰が当たるような気がする。


それ相応の報いが待っているような気がする。



今日1日陽介を独り占めしていたくせにそのことは棚に上げ、朝を一緒に迎えることはルールに反するのではないかと。


私は勝手にそう思っていた。



少し戸惑った私がどうしたものかと様子を伺っていると、突然顔を上げた陽介が私を掴んでいた手に力を込め、グイッとそのまま腕の中へと引き寄せた。


私の体を包み込む温もりに、鼓動がドキドキと高鳴る。



私だって、帰りたくない。


まだ帰りたくなんかない。



「あの……今日、泊まってく……?」



私は何て愚かなのだろうか。


さっきまで罰が当たるだとかルール違反だとかそんなことを考えていたくせに、口を突いて出てくるのはその全てを覆すような言葉だった。



結局あんなのは上辺だけの見え透いた言い訳に過ぎない。


尤もらしく御託を並べて世間の常識に倣おうとした所で、私のしていることは不道徳以外の何ものでもないのだから。
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