ランデヴー
陽介がこの答えに同意してくれなくても構わない。


ただ、私の気持ちを聞いて欲しい。


そんな思いだった。



「あのね……陽介、前に言ったでしょう? 『陽介だけを見つめて生きないで欲しい』って」


「……あぁ」


「あの後、言われたことを良く考えてみたの……。そしたら、確かにそうだなって思った。確かにそういうとこあるの、私。今の生活の中で陽介が占める割合は、私にとってものすごく大きい」


「……うん」


陽介は私の話にしばしの沈黙を交えながら相づちを打つ。


その度に密着した私の耳元から振動が伝わり、それがとても心地いい。



「私……そういうの、なくすように努力したいって思う。陽介が全てとか、思わないようにするから。だから……だから……」


私は陽介の体に乗せた手のひらを、キュッと握り締めた。


そして、スッと軽く息を吸い込む。
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