ランデヴー
もしもそんなことになったら……陽介に心配させてしまう。


彼のことだから、きっと自分を責めるだろう。


それは絶対に避けたいことだった。



だからふと――倉橋君と食事をするのも悪くないかもしれないと感じた。


誰かと一緒だったら、この張り詰めた気持ちをどうにか紛らわすことができるかもしれない。


1人だと陽介のことばかりを考えて胸が苦しくなるだけの辛い時間も、誰かと一緒に過ごすことによって嫌なことは考えずに済む時間に変わるかもしれない。



そして、ここにいる倉橋君はどう考えても私を甘やかそうという気持ちはないようだし。


だから――。



「何か……スープとかだったら……」


小さな声で倉橋君の優しさに甘えることにした私に、彼は「わかりました」と言って満足げに笑って見せた。
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