ランデヴー





倉橋君は乗り換えの駅をそのまま出ると、私の希望通りスープ専門店に連れて行った。



倉橋君と外を歩くのはこれが初めてではないが、やはりかなり人目を惹く容姿なんだということが改めてわかる。


得に私達が入ったお店は女性客が多いということもあり、色んな人が倉橋君の方を見ては噂していた。



メニューを見て何にしようかと選びながらも隣に座る女の人の視線が気になってしょうがない私は、声を潜めて思わず尋ねた。



「ねぇ、倉橋君ていつもこんなにジロジロ見られるの? 落ち着かなくない?」


「あー……まぁ慣れますよ。さすがに」


「ふーん、そういうものなんだ」


少しうんざりしたような口調が世の女性を見下しているように感じ、ちょっとイラついた私は、何だか意地悪な気持ちがむくむくと沸き上がってきてしまった。



「ねぇねぇ、倉橋君って鏡見て『俺マジかっこいい』とか思ったりとかするの?」


「思いませんよ……てか、やめてもらえますか、そうやってからかうの」


倉橋君は見るからに嫌そうな顔をして、不機嫌な声を出す。
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