ランデヴー
そう、倉橋君は本当に良く出来た顔立ちなのだ。


許されるならずっと眺めて、目の保養にしたいくらいに。



だからこそこの人が私に思いを寄せているなんて勿体ないと思うと同時に残念で、思わず溜息が出てしまう。



「ねぇ倉橋君、好きな子、できた?」


私はある意味溜息の原因でもあることを、遠回しに尋ねた。


ついこんなことを聞いてしまう私も私だが、そう聞かれて嫌そうに顔をしかめる倉橋君も相変わらずだ。



「坂下さん、俺のこと怒らせたいんですか?」


「そういう訳じゃ……ないんだけど……」


口ごもっていると、私達の目の前にスープのセットが運ばれてきた。



「え、倉橋君セットにしたの?」


「はい、そうですよ。良く噛んでしっかり食べて下さいね」


まるで子供に言うような口ぶりだ。


私のことを何だと思っているんだろう。
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