ランデヴー
こんなことで張り合っても仕方がないのはわかっている。


でも外で会うことにしたのは、正解だと思った。


昨日今日と、私の生活は酷いものだ。


さすがにノーメイクの部屋着では会えない。



それに彼女が訪ねて来たことにかなり動揺していた私は、恐らくこのまま話をしても頭の中がぐちゃぐちゃだっただろう。



鏡の前で化粧をすることによって、私は少しずつ落ち着きを取り戻していた。


血迷って解錠しなくて良かったと、あの時の自分の選択に拍手を送りたくなる。



あまり待たせるようなことはしたくなくて軽く化粧をするに留め、服装も気張らず普段会社に行くような格好にした。



家を出ようとすると、武者震いのようなものが私の体を駆け巡った。


ふと足元を見ると、微かに震えているのがわかる。



……怖い。
何を言われるんだろう。


得体の知れない不安のようなものを、私は感じていた。
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