ランデヴー
本音を言えば、行きたくなんかない。


彼女と話なんてしたくない。


彼女なんて、待たせておけばいい。


むしろ一方的に訪ねてきて、行く義理なんてないのではないか。



そう思いたい自分もいたが、やはりちゃんとした女性であることをアピールしたかった。


ただの自己満足に過ぎないが、仮にも陽介が外に作ってる愛人がだらしのない女だなんて、絶対に思われたくなかった。



そんな考え、心底くだらないと思う。


だが、それは私のプライドでもある。



逃げる訳にはいかない。


自分の行動の責任は、自分で取らなければならない。



それに……戦わずして逃げるなんて、私にはできない。


いや、戦いだなんて馬鹿げた考えだということはわかっている。


私の方が分が悪いのは、一目瞭然だ。
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