ランデヴー
「どうぞ。ご覧になって下さい」


ものすごく嫌な予感がした。


だが断ることができず、促されるまま封筒を開いて中からきっちりとまとめられたバインダーを取り出す。



――やっぱり。



私の体は凍り付いたように、ピタリと動けなくなった。


そこから出てきたのは、調査報告書と記された書類。


私と陽介が富士山へ行った時の写真も、一緒にファイリングされていた。



「こういうの、決定的証拠と言うんでしょうね」


申し訳なさそうに眉を寄せながらも小さく笑みを浮かべる響子さんは、やはり落ち着き払っている。


私はさっきからその落ち着き方がどうも気になって仕方がなかった。



だって、そこにあるのは見るのも恥ずかしい写真だ。


暗がりで画質は悪いが、車の中で陽介とキスをしている写真までもがそこにはあり、羞恥で頬に熱が集まるのを感じる。
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