ランデヴー
彼女の本当の気持ちはわからない。


それを本当に幸せだと思っているのか、それともそれは孤独で寂しいことなのか。



でも、陽介はその全てが響子さんのもの。


その事実だけは未来永劫変わらない。


死が2人を分かつまで、永遠に――。



そのことをただひたすら心に、精神に、刃物でギリギリと刻みつけられた気分だった。



……胸が痛い。


痛くて痛くて、掻きむしりたくなる程に。



これが……これが、2人の絆なんだ……。


私の力ではどうにもできない、まして陽介にだってどうすることもできないのだろう。



陽介が『妻とは別れられない』と言ったことの本当の理由を、私は今初めてちゃんと理解した……いや、させられた。
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