ランデヴー
「坂下さん。お粥できましたけど……食べられますか?」
私はあれから少しうとうとしていたらしく、「んー?」と返事をしながら重い瞼を上げた。
のろのろと頭を動かして顔を向けると、ベッド際に湯気が立つお椀を持った倉橋君の姿が目に入る。
「食べたくない……」
「ダメですよ。食べて薬飲みましょう」
「…………」
結局食べさせるんじゃないか……と溜息を吐きながら、私は渋々体を起こす。
でも、本当に全くと言っていい程に食欲が湧かない。
力を付ける為にも食べなくてはならない、頭ではそうわかっているのに。
再び深い息を吐きながら倉橋君に視線を移すと、何故かスプーンにお粥を乗せている姿があった。