ランデヴー
あの日から私と陽介の仲は再び安定を取り戻し、陽介は少し自分の行いを反省しているようでもあった。


鏡を見ると、うっすらと残るキスの痕。


でも体中に残されたそれは、私が陽介のモノだという確かな印なような気がして、むしろ消えていくことは悲しい。



普通のデートなんてできない。


望んでないと言えば嘘になるけど、外で2人歩けなくても共にいられる時間があるだけでも幸せなのだ。


そう思えば、耐えられる。



私は己の罪には蓋をして、陽介とのそんな関係にのめり込んでいた。
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