ランデヴー
でも、私は仕事をしていた方が調子がいい。


余計なことを考えるとどんどん気分が落ち込んでいくし、今は何も考えずに頭を動かしている方が楽だ。



「いえ、本当に大丈夫ですから。佐原さん、もう帰っていいですよ」


「おい、何だよそれ。まるで俺が帰りたくて言ってるみたいじゃないか」


そうブツブツ言いながらも、佐原さんは帰る準備を始める。



やっぱり早く帰りたかったのではないか……と、苦笑いがこぼれる。


それでも私のことを気遣ってくれる気持ちは、単純に嬉しかった。
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