ランデヴー
それに――こんな言い方、倉橋君の気持ちを考えたら失礼にも程がある。


最低だ……。


あまりの自分の醜さに、心がが震えた。



ズキズキと痛む胸を抑え、私は1歩その場から後ずさった。


もはやどちらの顔も見ることができずに、俯くことしかできない。



そんな私の隣で、倉橋君が不意にとんでもないことを言い出した。



「あの、何しに来たんですか? 家で奥さんが待ってるんじゃないですか?」


「やめて! やめてよ、そんな風に言わないで……っ」


慌てて倉橋君の腕を掴むと、悲しみを滲ませた目を私に向ける。


その瞳が、視線が痛くて、私は顔を歪ませた。



確かに私達は、非難されても仕方のない関係を持っていた。


でも倉橋君が陽介にそういう目を向けることは、何だかとても嫌だった。


勝手だけど、そんな言い方をして欲しくなかった。
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