ランデヴー
以前倉橋君にも1度だけ案内したことのあるそこは、いつもは鍵がかかっていてカビ臭さが充満した場所だ。
警備室で借りた鍵を開けて中に入る。
いろんな部署の資料がそこここに山積みになっているが、ここを訪れる人はかなり少ない。
私もここには数える程しか来たことがなかった。
「えっと……230番と、231番の箱……あった、これだ」
棚に綺麗に整列させられたBOXの中から、目当ての番号を見つけ出す。
230番は下方にあるが、231番は最上段に置かれていた。
私は隅に追いやられている脚立を持ってくると、棚の前に置く。
「取りますよ」
そう言うと、倉橋君は自ら脚立を昇り始めた。
「あ……有り難う」
やっぱり男の人と来ると、こうして力仕事を進んでやってくれるから助かる。