ランデヴー





翌日。



私は久し振りに、会社のカフェテリアで1人ランチをとっていた。


昨日の出来事が頭から離れず、夜あまり寝付けなかったせいか、私としたことが若干寝過ごしてしまったのだ。


始業時間には間に合ったものの、お弁当を作る時間はなかった。



カフェテリアはかなり混み合っていたが、1人だと比較的楽に窓側のカウンター席が取れる。


私はぼーっと窓の外を眺めながら、ヘルシー野菜セットという女性に1番人気のメニューに箸を付けていた。



今日は生憎の雨で、急いでいた私の足元を水溜まりが跳ねて濡らしたということもあり、朝から何となく憂鬱な気分だった。



「珍しいですね、社食なんて」


ふと隣から声をかけられ視線を向けると、倉橋君がトレイを持って隣に座る所だった。



「え……うん、朝お弁当作る時間、なくて」


そう答えながら、倉橋君の行動を凝視する。


涼しい顔をして、さも最初からそこにいましたという体を装っているが、トレイの上にあるカレーは明らかに食べかけだ。
< 60 / 447 >

この作品をシェア

pagetop