ランデヴー
「今日、雨イヤですね」


「……うん、そうだね」


「でも室内にいる時の雨って、結構好きです」


「あー、確かに。私も雨の音とか家の中で聞くと落ち着くかも」


「ですよねー」


そんな他愛のない話をしながら、早く倉橋君っどっか行ってくれないかな、なんて悪いけど思ったりしていた。



決して嫌いな訳じゃない。


ただ、戸惑うのだ。


陽介と付き合うようになってから、陽介以外の男の人とこんなにも近付くことはなかった。


無邪気にそのテリトリーに入り込んでくる倉橋君に、私はどう対応すればいいのかわからずにいる。



困惑しながらも横目でチラチラと観察していると、私は彼が何だかやけにゆっくりと食事をしていることに気付いた。



「倉橋君、ご飯食べるの遅いね」


早く食べて欲しいと思いつつそう言うと、「あぁ……わざとですよ」なんて、とんでもない言葉を返された。
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