ランデヴー
「は?」


「だって、食べ終わったら戻れって言うでしょ?」


「…………」


一体何のつもりなのか。



確かにその通りだけど、どうしてそこまでしてここで食事がしたいのかわからない。



「俺がいるの、そんなにイヤですか?」


「……別にそういう訳じゃないけど」


「じゃぁ、そんなに邪険にしないで下さい。傷付きます」


そう言われると、私は何も言えなくなってしまう。


倉橋君は、意外とこうして人の心を自由に操ってしまうのかもしれない。



「坂下さん、夏休み何してます?」


私が黙り込むのを見て、倉橋君が急にそんなことを聞いてきた。



この会社にも一応、来月にはお盆休みというものがある。


今年は土日を含むただの4連休になってしまい、みんな損した気分だと言っていた。
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