ランデヴー
だから私は包み隠さずに色んなことを話した。


優しい表情で耳を傾ける陽介の姿が脳裏に浮かぶ。



と同時に。


1つの懸念が浮上した。



陽介は私にあまり自分のことを話さない。


お互いが関わってる仕事について話すことはあっても、プライベートなことはあまり聞いたことはなかった。



それは、私が聞かないということもあるかもしれない。


陽介と奥さんは、大学時代の同級生だと聞いている。


だから、陽介のプライベートに立ち入ると、それはイコール奥さんとの話になるんじゃないか。


そう思うと、私は深く踏み込めなかった。



思えば、付き合う前の方がもっと無邪気に沢山の質問を投げかけていた気がする。


あの頃は何でも知りたかったし、何でも教えて欲しかった。


会社帰りに2人で食事をしたこともあった。



でも私は既に陽介のことを意識していたから、奥さんのことには簡単に触れられなくて、その辺の事情はやっぱり良くは知らない。
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