にょんさま。
あらびきウインナーたちは、困惑気味。
「そいつぁ、びっくりだ…。でもなぁ、ウインナーとアイスクリームの相性ってのはどうなんだ?混ざって美味しい組み合わせっつーのがあるんじゃないのか?ポッケの中に一緒くたじゃ、きっと味が混ざっちまうぜ、ベイベー」
にょんにはノープロブレムの話だった。
(・ω・)「にょにょーん♪(冷蔵庫の小分けパックみたいに、成分を分けたら問題ナッシングです。ここで踊っているのもまた一興かもしれませんが、にょんについて来たい方はどうぞです。にょん、行っちゃいますよ。アイスクリームさんの先約あるので)」
にょんの言うことは普通に常軌を逸している。が、あらびきウインナーとしての人生まっとうしたい?あらびきたちは、ほんのちょこっとでもその可能性のあるにょんに希望を見いだしてしまった。
「おおおおおおいおいおいおいー!ちょっと待ってぇな!こっちだってそんなこと言われたってすぐには判断つかないんだぜ!」
あわあわとにょんの後を追いかけ始める。にょんは振り返り、ふよーんとにょんポケの形になった。
(・ω・)「にょにょにょーん(ご乗車ありがとうございまーす。にょんバス出発です。お降りの際はステキモデルになるはずなので、妄想大爆発しててくださいねー)」
にょんポケなる不思議な場所にアイスとあらびきウインナーたちは混在…かと思いきや。
「意外だぜ。アイスと混ざっちまうかと思ったんだが、混ざらないようになってるんだな」
アイスも意外そうに答えた。
( ・∇・)「そうなんですよー。外からじゃにょんポケの中がどうなってるのか、よくわからないんですよね。にょんさまが歩くと『アイスでいるには不要な物質』を取り除いてくれるみたいで、身体の内側からお肌が綺麗になったような感じですー」
にょんたちには日常でも、人間からしてみれば非日常なその光景。
が、人間にみんながみんな、にょんたちが見えるとは限らない。
その「見える条件」を備えている人間には見える場合もあるということなので、こんな会話をしながら通りを歩いていても、問題はないのだった。今のところ。
が。
「あれ?」
条件を満たしていなければ見えなくなっていたはずのにょんに声をかけてくる人物がいた。
にょんは「気をつけて」いたはずなのに見えていることに、目をぱちぱちとさせる。
(;・ω・)「にょにょ…(おかしいです。にょんはアイスさんご乗車以降、ふつーは見えないもーどにしていたはずなんです。って、おや?何処かでお会いした王子ではないですか)」
綾川四季という「にょんから見たら王子系の男子」だった。
先日かくかくしかじかでその王子の彼女さんのお部屋ににょんはちょっとだけ居候させてもらっていたのである。
何やらひとりごちているにょんに、四季は小動物でも愛でるように、かがみこんだ。
「見えるモード見えないモードなんてあるんだ?少なくとも僕にはにょんが見えているから話しかけたんだけど」
少し離れたところで、「あれ、四季?」と彼を呼ぶ声。四季は振り向き「由貴」と答えた。
由貴は四季がかがみこんでいるのを見て、「何をしてるの」と聞いた。