にょんさま。
?
変な違和感が由貴と四季とにょんたちの間に生まれた。
由貴はにょんたちに気づいていない様子だったのだ。四季はにょんたちと由貴の視線とを見て、由貴に尋ねた。
「由貴、もしかして、にょんが見えてない?」
「え?」
由貴は眉根を寄せ、目を凝らす。
じっと四季の見ている方を凝視すると、うっすらとまるいものがあることに気づいた。
「見え…た。四季、何それ?」
「え…と。何だろう」
四季もにょんの存在をどう説明していいものか困ったような表情になった。
にょんはドキドキしていたが、自分のことが「見えた」と言ってくれる人は少なくともにょんの存在を認めてくれる人間だということだ。
由貴に自己紹介した。
(・ω・)「にょんです。人によっては見えたり見えなかったりします。人の幸せがにょんの力になるんです」
「…まるいけど?」
由貴は目の前にしている物体がなにぶん初めて見る特異なものでもあったし、何だかそんな反応を返してしまった。
「まるいって…由貴」
にょんの話した内容に対する反応としては何処かズレた返し方をする由貴に四季はクスクス笑った。
従兄に笑われて由貴はちょっと恥ずかしくなったように頬を赤くした。
「だって…こういうの急に見たら…。そういう反応にもなるよ」
にょんは由貴の反応を見て幸せそうに言った。
(・ω・)「にょにょ~(王子、愛されてますねぇ。弟さんでしょうか?大好きって顔に出てます)」
由貴は一瞬驚いたようににょんを見て、困ったように言った。
「っていうか、何者?俺、四季のこと好きって顔してるの?」
にょんはほわほわと揺れ動いた。
(・ω・)「にょー(にょんは幸せセンサーの感度が高いので、わかります。あなたはお隣りにいる王子といると幸せな感じが高くなるみたいですー)」
図星をさされて、由貴は言葉に詰まる。
四季は由貴を察して、にょんに言った。
「由貴は一途だから。そうだよね?って本音を聞くとシャイだからなかなか『うん』って答えてくれなかったりするよ」
「…別に変な好きとかじゃないよ」
わかりやすくツンデレなタイプかもしれない。由貴ははにかんでいるような頑なな表情でそう答えた。
「俺のことは置いといて、四季、何でこういうのにもモテてるの?人間のみならず、こんな有象無象にまでモテすぎると収拾つかなくなるよ」
由貴がすっきりきっぱりそう言うと、四季は困った様子になった。
「僕はにょんが見えただけで、モテてるわけじゃないんだけど…」
「そんなわけないよ。このまるいの、四季が好きオーラだし」
(;°ω°)「にょっ!?(恐るべし王子弟です。好きセンサーお持ちですか!?)」
「普通にそういうの、わかるだろう」