愛してる。



好き、だったんだ。
あの頃も、今も好きで仕方ないんだ。



「……皇雅…」

名前を読んで見上げると少し首を傾げた皇雅


「…………お願い……
……別れて…………」


別れたくなんてない。
ずっとそばにいたい。

でも、迷惑かけたくない
重荷になりたくないんだよ。


「…なあ………
なにがあった…?」

恐る恐る
そんな感じで問いかけられた


「……ごめん、言えない。
でも、きらいなんて嘘………」

そしたらまたあたしの頬を撫でてくれる。

ほんとは、怒りたいでしょ?
自分勝手って。
いつもの皇雅なら怒るじゃん。

あたし、大切にされてるって
思ってもいい?



「……スキ…」
起きあがって、皇雅と視線をあわせる


「なあ。
言いたくねーかもしんねえけど。
俺は知りたいって思ってる。
俺が支えたいって思うよ。」

似合わないセリフ。
少し照れくさそうにいう。
……ありがとう


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