SWEET HOME
オレンジの優しい光が、部屋を照らしてる。


「おいで」


先にベッドに入った彼が腕を広げ、あたしはその間にそっと身を沈めた。


冷たいシーツと温かい体温に包まれ、また幸せを感じた。


「真美」


耳元で囁かれ顎先を上げると、彼の唇で塞がれる。


優しいキスだんだん深いものに変わっていく。


気持ちよさにこのまま身を委ねてしまいたい気もするけれど。


腰に回ってる反対の手が、あたしのパジャマの中へ滑り込んできた時。


「哲司」


唇が離れた合間に、彼の名前を呼んだ。

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