SWEET HOME
「ん?」


「あのね、…あっ…」


とうとう彼の手が胸元へたどり着き、大きな手で優しく包まれて思わず小さく声を上げてしまう。


その声を聞いてか指先がもっと先へと動こうとしたので、マズイと思って手で押し止めた。


「真美?」


不思議そうに覗き込んでくる彼に、


「なんか体調悪くて…」


申し訳なさそうに告げた、その途端。


「えっ!?」


がばっと起き上り、あたしの額に手を乗せた。


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